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2005 スポーツクライミング Honda ジャパンカップ加須大会


ファイナルの平山ユージ ファイナルの野口啓代 ファイナルの安間佐千

写真右上から平山ユージ、野口啓代、安間佐千
いずれもファイナルのもの

写真提供:北山 真

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埼玉県 加須市 加須市民体育館


'05年11月5〜6日


リザルト(PDF)

* 男子優勝は平山ユージ、2位は新星 安間佐千、3位は立木孝明。女子は野口啓代が優勝。2位は木村理恵、かつての女王の健在ぶりを見せる。3位は久々に出場の永見智恵(旧姓 石上)。

* 男子では地元の高校生、角田大樹が初出場にしてファイナルに進出。安間、佐々木悠吾と合わせファイナリスト8名中3名が高校生。またセミファイナルでも中学生の羽鎌田直人を含め高校生以下が23名中8名と1/3以上を占めている。女子も野口、梶山沙亜里、門間希美とこちらもファイナリストの内、3名が高校生、さらに小林真秀を加えれば4名が10代と、男女ともに世代交代の進んでいることを強く印象づけた。

* '97年以来、一部の例外を除き国体開催地でその翌年に開催されることが慣例になっているリード・ジャパンカップ。今年もその慣例通り、昨年の国体開催地、埼玉県加須市の市民体育館で開催された。国体に使用される壁は、その独特のルールからペアになった壁が2組で計4面という構成であり、さらに予算上その内1組は仮設で国体終了後はそのうち2面1組だけが残ることが多いのだが、ここ加須では4面が常設として残っている。総幅は、中央の2面と左右の1面ずつとの間に1m程度の隙間を含め20m近い。高さは13mだが屋内設置のため、大きく感じることもあり壮観な印象を与える壁である。

* さて今回は、これだけのメンバーが揃うのは何年に一度かとも思われる豪華な出場者の顔ぶれとなった。正直言って大倉カップ亡き後、(その時点における)トップ・クライマーをこれだけ集めた大会は、数えるほどだろう。

* 最近、リードの大会の出場者数が減少傾向にあるが、ジャパンツアーが終焉を迎えた現在、一定のレベルの保証された大会は極めて少なくなっている。今回の参加者の「数」と「質」は、リードコンペに対するクライマー側の「需要」が確かにあることを証明しているのだろう。実際リードはまず、それなりの大きさの壁がなければならない、と言うことが問題になる。そのために壁を建てるとなれば、予算はふくれあがる。となれば、既成の壁を使える主催者に頑張っていただくしかない。

* 国体にやや変則的ながらリードが導入されたとき、これからは毎年一つ各都道府県に壁ができるという希望的観測があった。加えてジャパンカップが、国体翌年のポストイベントとして、その開催が約束されていたようなところもあった。これでジャパンカップは安泰と思われたものだが、昨今の経済情勢はそれを許さず、熊本、静岡については(そして次回の兵庫も)仮設壁での実施である。

* 将来的には各地方に中核的な施設を置き、クライミングについては開催県にかかわらずその施設を利用して開催という形になることも考えられる。ポストイベントとしての開催も、自治体が施設を作ったとすれば、後利用の一つとして予算が付きやすかったものだが、国体そのもののスリム化の動きからすれば、期待するわけにはいかない。ジャパンカップも、開催地探しに頭を悩ませるようになってきているのである。

(山本 和幸:日山協クライミング常任委員)



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