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B-Session2007
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B-Session2007 Round2 “A5 / THE NORTH FACE CUP ”

2007年2月3日、4日 神奈川県相模原市 ストーンマジック

A5

リザルト(PDF)
エキスパート男女 / ミドル男女 / エントリー男女 / キッズ1〜4

THE NORTH FACE

* 今さら言うまでもないだろう。国内最大規模のボルダリングイベントが、このA5/THE NORTH FACE CUPである。昨年は大人(エキスパート、ミドル、エントリー)だけで270名、子供(キッズ)を合わせると2日間で344名という、信じられない参加者数だった。今年は大人の人数は247名と昨年より減少した一方で、キッズがその分を埋めて102名、トータル349名と昨年をわずかではあるが上回る参加者数となった。

* 子供の大会は入場者が多い――それは子供は一人で来ることはまず無いからで、少なく見積もっても出場者の1.5倍がプラスアルファされると思っていい。キッズが行われた初日の会場内は、繁華街の雑踏状態となった。もはや子供を分離する、あるいはその一部を2日目に移すと言ったことを考えないと、来年は果たしてどうなることやら……と心配してしまう。

* そしてこの雑踏(失礼!)を見て思うのは、コンペティションにはスポンサーが必要で、そうである以上それは単なるコンペティションではない集客性のあるイベントであらざるを得ないと言うこと。このA5/TNFカップだけではなく冠のついた大規模な大会の多く(あえて名を挙げるまでもあるまい)が、時には競技としての正統性を犠牲にして集客性にシフトして運営されてきたことは否定できない。それが悪いとは言えない。問題はあくまでもバランス。会場その他の条件も含めて、競技性と集客力のあるイベントであることの両立が、コンペティションには求められる。その微妙な均衡点の近傍を、微妙に揺れ動いているのがクライミングコンペティションの現状だろう。ともあれボルダリング/クライミングのイベントがこれだけの人を集められると言うこと自体は、すでにこのスポーツがそれほどマイナーなものではなくなりつつある証ではある。

* さて大会の中身。システムは昨年のそれと大きくは変わらない。基本的にはセッション、決勝がオンサイトのサドンデスというパターン。その中で、本来は1ラウンドのセッションのみで決着を付ける予定のエントリーやキッズで、スーパーファイナルが必要になった。参加者のレベルが予想以上だったのだろう。ミドルは例のごとくハイレベル――そのハイレベルが定着していることが恐ろしい。これでいいのか?と、どうしても思ってしまう。まあ一度優勝して、なおミドルに出ると言う話は聞かないので、これはこれでしかたないのだろうか。

* エキスパートは男子優勝が茂垣敬太、渡辺数馬が2位、3位は松島暁人。女子は野口啓代が優勝、2位は尾川智子、3位に池田結花。男子はスーパーファイナルにもつれこみ(もっともこれには、平山ユージのスーパーファイナル課題への思い入れも絡むようだ)、これを完登した茂垣が優勝。茂垣と渡辺はこれで、第1戦はスタッフに回ったフラストレーションをはらすことができただろう。

* ところでこの大会に限らず、安易に使われている“K点”という言葉は何とかならないものだろうか。スキーのジャンプ競技の用語から来たものだろうが、本来の意味とは全く異なっているのは明かで、このまま定着してしまうことには問題がある。現実にルール上も“ボーナス・ポイント”と言う用語が存在するのだから、少なくとも文書上は正しく“ボーナス・ポイント”と呼ぶべきだと考えるが、いかがだろうか。

(Judge)

優勝は男子が茂垣敬太、女子が野口啓代

優勝は男子が茂垣敬太、女子が野口啓代

尾川智子

尾川智子

渡辺数馬

渡辺数馬

男子エキスパートスーパーファイナル

男子エキスパート スーパーファイナル

写真:北山 真


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