ボルトなどの残地支点

岩場に設置されているボルトや終了点、その他の残置支点について、その時点での強度や信頼性は、誰にも保証されていません。安全性や使用の可否は、使用するクライマー1人1人が、自分で判断するものです。日本フリークライミング協会では、ボルトの打ち替えやルート整備などを行なっていますが、これらは、クライマーが安全確保をするためのサポートをすることが目的です。協会が行なう打替え事業には、高い強度を持つ製品を使用し、製造者によって指定された方法にできるだけ従って施工しますが、100%の安全を保証するものではありません。ボルトが抜けた、折れたなど、支点や終了点の崩壊事例が、少ない件数ではありますが発生しています。残置する人、使う人の双方が安全性を意識し、すべての残置支点は、必ず使用前にチェックすることは、ルートクライミングでもっとも重要なことのひとつです。自分が登っているときに支点が崩壊する可能性を、常に頭に置いておかなくてはなりません。