弁護士の協力で交渉が成立した事例
神奈川県足柄下郡 湯河原幕岩
2008年1月28日、幕山公園内の遊歩道を見回っていた湯河原町の職員が、てんとう虫ロック下のベンチに、落石が当たっているのを発見する。これをきっかけに、落石による事故の可能性があるとして、町は幕岩のクライミングを禁止とする。当初は、禁止範囲が厳密にされておらず、
一時は全面禁止ともいわれたが、その後、「てんとう虫ロック」及び「正面壁」と範囲が確定された。
その後、地元クライマーらによって、定期的な幕岩周辺の清掃と、てんとう虫ロックの浮石確認を行ないながら、クライミング再開に向けて町側との地道な交渉が続けられたが、状況に進展は見られなかった。
一方で、てんとう虫ロックはともかく、正面壁で仮に落石が発生しても、それが遊歩道に影響することは考えられないというクライマー側の意見は強く、講習会などでの需要も高いエリアであることから、エリアの再開を望む声は大きかった。そこで、2013年になって、幕岩を利用する機会の多いインストラクターとJFAが、弁護士の合田雄治郎氏に町との交渉を依頼。協議を重ねた結果、最終的に連名で覚え書きを町に提出し、正面壁への新たなアプローチを整備するなどして、同年10月1日よりクライミングが可能となった。
関連記事:freefan69号
エリア情報【湯河原幕岩】